サーチライトのつもりだ!

沖野のブログです。続けられるか?

だらだらと話す

 

好きな本が何冊かある。

露骨に詩情なのが

アンデルセン-絵のない絵本

・ミヒャエルエンデ-夢のボロ市

 

次にまあまあ詩情なのが

テネシーウィリアムズ-欲望という名の電車

・オスカーワイルド-サロメ

 

サロメはすごいぞ。

FGOやってる人は深堀りの意味も込めていちど読んでみてほしい。

 

そして異色だが漫画、「STAY GOLD」である。

「staygold 漫画」の画像検索結果


BLだ。気をつけてくれよな。

 

素晴らしいので好きだ。

 

ワンピースや他の漫画とちがって描き込みは少ない。

だが見てくれこれを。

 

*ここから怒涛の勢いでSTAY GOLD引用が続く。

気をつけてくれよな。

 

5巻のラストだ。

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春がくれば すぐに



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台風をつれて夏がやってくる

 

文章にしてみた。

・春がくれば すぐに

・台風をつれて 夏がやってくる

 

ひらがなが多いな……。

 

しかし2枚目少年の顔の向きから「振り返る」イメージが想像される、

そのさっという音がしそうな、風が吹いたようなところに夏がやってくるわけだ。

 

春がくればすぐに

 

夏~の間に改ページがあるのが特徴。

いくつか抜粋するので秀良子パワーを感じとってくれ。

BL無理な人はほんとブラウザバックな

 

恋をする人は

ふたつにわかれる

強くなるか

弱くなるか

 

恋を

する人は

 

そういえば

俺はいつ 大人になったん だっけ

そういえば

駿人はいつ

もういっちょ!

それが恋かと問われたら

ひそめた声

汗ばんだ肌の熱

ふたりぶんの心臓の音

それが恋かと問われたら/イエスともノーとも言える気がする

 

だって俺には指針がなかったのだ

家族の距離感というものの

 

それが恋かと問われたら

あまりに強烈すぎて判断ができない けど 俺が

彼女という人間のことがとても好きだったことは間違いない

世界でたったひとりの共犯者のように

ただ

彼女は俺よりもずっとはやくずっと強く

家族というものの不確かさに気づいていたのだと思う

 

こいつが何ページにも何ページにも渡りページの隅にちょいちょいと差し込まれてゆきます。

絵と会話とモノローグ(上記のような部分)で詩情の空間をかもしだしている。

 

風が吹いてそこに「夏がくる」とやれるのが秀良子だ。

 

私はそれに勝てるセンチメンタルを知らない。

 

しかし漫画の話ばかりしているな。教養がなくて申し訳ない。

 

結局言いたかったのは詩情は、

・繰り返し と

・空間(間) になる。

あと主語の抜けや

密に関連しないところへの飛び石、端的な形容詞の選定などになるんじゃないだろうか。

 

だからまあ「今」を切り取っているのだ。

 

よく晴れた公園で詩ができたとする、

そのときに

そして日が翳ってーーーーなどとやらない、

翳った日がそこに、とやる

時の移ろいを描写できない

 

描写するにしても「時の描写」だけしか切り取れない。

たとえば

 

朝に起きたからパジャマを脱いで下に行ったけれども、もう皆んな家を出たあとだったので目玉焼きを食べてから家を出て学校に向かいました。

が描けない。

密な時間の推移だから。

 

しかし考えてみるとどうやっても詩にできないのか?

不肖沖野がちょっと試す。

 

朝起きたら私はパジャマを脱がなければいけないのか?

アンチテーゼ、いつも朝ははれやかな匂いがする

起きたら私は学校にいかなければならない

今日という一日は世界のどこから始まっているのか?

目玉焼きを食べて出かけよう、

一日の始まりに出会うために

 

これだめだ。気持ちわる。うええ。

上の文は「行動」に注釈してるからなんだろうな、詩には…ならない…。

 

あ。でもこれは再現できてるわ。詩の時間推移。

映画「コクリコ坂から」オープニングテーマの"朝ごはんのうた"である。

以下歌詞より抜粋

お鍋はグラグラ  お釜はシュウシュウ

まな板はトントトン

お豆腐フルフル  卵はプルプル

納豆はネバネバ
焼けたフライパンに卵をおとして  お鍋に味噌をといて

あつあつご飯はおひつにうつして  支度は上々


みんなを起こして  みんながそろったら

さぁ沢山めしあがれ  お日様も輝いてる
みんなで朝ごはん

わたしが作った

いそいで いそいで でも味わって食べてね

 

…。

でもこれ詩ではないな??

 

よって結論である、時間描写は詩には無理。

 

読み返してみると日に日にブログのクオリティが下がっている。

だがまあオールオーケーである。

 

けどやっぱ詩に時間描写は全然できるような気もしてきたな。

個人的に夏目漱石夢十夜が好きで一夜目をいまネットで見たんだが、

あれはほぼ詩に近いし時間推移もバリバリしているよな?

うーんわからん、教えて偉い人。

ということで詩の定義などググってみた。

 

 

sibunko.exblog.jp

 

読んでて気持ち悪くなってしまった。

要は詩情があればオーケーな気がするのである。

うーん。

 

まあ色々言ったが結論としては秀良子はいいぞ!ということだ。

うんうん。