青春へのサーチライト沖野です。
それでは今日も元気にいってみよう。
今回の本と評価
著者‥大槻ケンヂ
出版社‥新潮社
面白度 ☆
読みやすさ ☆☆☆
テーマの深さ ☆
こんな気分のときに読みたい:フランクにサブカルを感じたいとき
「行きそで行かないとこへ行こう」はどんな本なのか
まずは公式から抜粋しよう。(文庫背表紙より引用)
なぜ行くかと問われれば、う〜ん答えに窮する。
だが、行かねばなるまい!
「のほ隊」率いてオーケンが訪ねたのは、そんな場所の数々。
そして、そこで体験したのは……。
東京タワー蝋人形VS.通天閣ビリケンさんから、お笑いの東西比較をしたかと思えば、カレー屋「M」では謎のじいさんと対決し、浅草ロック座ではストリップの陰湿に「宗教」と感じてしまった。
オーケン試練の旅エッセイ11番勝負。
蛇足になるが著者大槻ケンヂは、本ブログの元になった楽曲「サーチライト」の作詞者である。筋肉少女帯 というバンドであった。
インディーズバンドのちょっとした有名人である彼がサブカル絶好調に街を歩くというのがこの本のコンセプトだ。
いわばカルチャーの"ブラタモリ"である。
中島らもが出てきて大阪について論じたりする。
タイトルの「行きそで行かないとこへ行こう」については冒頭に記述がある。
家の近所に、開いているのを見たことがないスナックがあります。
看板に「ケメ子」と消えかけた字で書いてあります。
僕はてっきり、この店は潰れたもんだとばっかり思っていたのですが、この間、深夜通りかかった時、
おもむろに扉が開き、中から客とママらしき人物が出てきて、「ハーさんまたねー」「おう!ママ、また土曜に来るからなぁ、男つくんじゃねぇぞ」「やーねーもう、ホホホ」「ワッハッハ」
などと言う会話を交わしているではありませんか。
僕はびっくりして、そしてつくづく、「自分のテリトリーの外って、わかんねーもんだよなぁ」と言う感想を抱きました。
そこがあることはわかっていてもなかなか行かないところ。そこに行くと、果たしてどんな体験ができるのでしょうか?
「ケメ子」については本当に分からないが、似たような場所は確かにある。
そこで今回はいい意味で気になる沖野的「行きそで行かないとこ」をまとめた。
沖野による「行きそで行かないとこ」
まずはこちら「珈琲 カンタータ」
画像はネットからお借りした。
緑多い庭だ。
だが一度よく見てほしい。
露地の通路の先になにか「祠」があるのが分かるだろうか。
写真にはないが、いつもは庭先で説明書の看板を見ることができた。
仏閣というか、何かしらの不動尊だった。
ネットに看板の写真が出ていた。
よく分からない。
由緒はきちんとして…いるのか…??
仏像と触れ合えるカフェなのだろうか。
仏教は好きだし仏像も好きだ。だが怖い。
私の想像だと十中100パーセント前掛けエプロンをかけたおばさんが経営している。だから怖いのかもしれない。
ブログもあった。
さて続いてはこちらだ。
バー「ニューマタンゴ」
以下はすべてネットより借りてきました。
ものすごい異様な雰囲気。
引用:
インパクトが抜群すぎる。
私の家は新宿に近く、自転車でよく新宿まで走る。
その途中、都庁の方にこの店ニューマタンゴがあった。
いつ通ってもいつ通っても心がそわそわする。
そのレベルで気になっている店だ。
ちなみに看板がめっちゃ良い。
めちゃくちゃ入りたいのだがさっぱり勇気が出ない。
何よりどんな人がいるのか気になってしまう。
そこにいるのは変わった趣味を持つ大人たちではないか?
それかオカルトを好む変人か、いやいっそプロの秘密結社とかどうだろう。
怪しげな店内でダサい私服で集まっては話す…。
令和2年3月21日、彼はニューマタンゴの前までくると慣れた手つきでドアをくぐった。
今日は土曜日。
ニューマタンゴに「赤坂棗会」が集まる定例日である。
開店したてなのに強烈な葉巻の香りがする。金曜日の人間だろう。
ニューマタンゴは日により異なる秘密結社の集会所となるのだ。
すでにメンバーが来ていた。同じものを頼みつつ、煙草に火を付ける。
「やあ」相手は頷いた。
「今回は成功したようで、何より」
隣の男は表情を変えずに答えた「いかにも。我々は宮内庁に気に入られている。当然だ」
赤坂棗会は政治勢力に対する地下組織だ。
天皇復権をもくろむ地方地主のため諜報を行う。その歴史は長く憲法立案まで遡る。
「そういえば一人来ていないな」
「その件だが米国から政府に知らせがあった。例のミサイルは5月に南極で試験するらしい」
「何だと」
「あいつは今海の向こうにいる」
「おい何てこった、ミサイルが完成したらまずいどころの話じゃない。
クライアントには知らせたのか?今請け負っている任務はどうする?そもそもあいつがーー」
そこでドアが開き4月の風が吹いた。私の登場である。
予期せぬ客に男はびくっとする。
そっと、
私はニューマタンゴへ足を踏み入れた。
緊張を悟られぬよう、腹に力をこめる。
「はじめまして、私は棗会に推薦を受けまいりました。」ーーーーーーーーーーーー
そこで妄想は途絶えた。
私はなにをやっているんだ?
そもそも新登場した女の職業がわからない。スパイか。それともシステム屋なのか。
いやここはアサシンか?無理だな。私にイェラビッチはほど遠い。
でも入りたい。秘密結社のニューマタンゴ、すごくすごく入りたい。
以上はニュータマンゴにおけるまさに夢のシュチュエーションなのである。
夢で南極でミサイルを発射しているのである。現実可能か知らないが。
このニューマタンゴ、調べても知名度は高くないようで情報はあまり出てこない。
しかし業界人の愛用する店特集に載っているリンクが出てきた。
興味深いので載せておく。
それでは次。カフェ&銭湯「BathHaus」
ホームページがあった。
サイトがイケている。
ちなみに私はここに行ったことがある。
行きそで行かないところがテーマなのにすまない。
ちなみにとても良いスポットだった。
BathHausはどんな場所なのか?
web上からの引用によると、
銭湯とクラフトビールバー、コワーキングスペースを融合させた施設
引用元:奥渋の新名所は、仕事して即、風呂&ビール。進化系銭湯「BathHaus」でチルアウト | BathHaus | Harumari TOKYO
ふむふむ。
仕事帰りに、お風呂で疲れを取りビールが飲めるカフェ兼バー、ということらしい。
クラフトビールが売りのようだ。
検索したらビールを持った店主の画像が出てきた。
ちなみにこの人は本当に可愛くて素敵な人だった。
ちなみにこの建物、地下と中一階はこちらのBathHausだが二階以上がある。
一般的な銭湯と違ってただのマンションだ。
マンションの中に銭湯。
超ビビる。
湿気とかどうしているんだろうか……。
私が入ったお風呂は結構小さくて3人から4人くらいまでしか入れない広さだった。
それでもビビる。
お風呂から出たあと紅茶を頼みそこにいた人としゃべる。
感じのいい人たちとその場のゆるい空気で完全にほぐされる。
お店から出たらもとあった疲れは完全に取れていた。
みんなも行ってみて。
紹介しきれなかった店たち
今回紹介しきれなかった店は他にもある。
5坪くらいの広さなのに10数人で朝まで飲んでるカオスなバー「カリプソ」や、
青い看板がお洒落なのに入れたことがない珈琲店「FIRST HILLS COFFE DANBO」、
これら今挙げた店は「いつか足を踏み入れる」ことになっているので、いつになるか楽しみにしていてほしい。
いつになるかは分からない。
なぜなら…
それが、「行きそで行かないところ」のアイデンティティだからである。